視覚に障害のある児童・生徒さんのための拡大教科書
日田・耶馬溪地区を担当していますサポーターの矢幡です。^ ^
今回は高等学校の先生から相談を受けまして、教科書・教材閲覧アプリ「UDブラウザ」の導入サポートをさせて頂きましたのでご紹介しますm(._.)m
先生から、急激に視力が低下した生徒さんがおられて、現在は拡大鏡を使って教科書を読んでいる。
実際に教室に伺ってみると、机いっぱいに大きな拡大鏡が置かれていて物々しい雰囲気。。。
その生徒さんへの支援として、GIGA端末に「UDブラウザを入れたい」そんなご相談から…
まずはUDブラウザって何？ってところから始まりました^ ^:
UDブラウザはロービジョン（弱視）の方の見やすさ使いやすさを開発されました。
文部科学省初等中等教育局の依頼を受けた、慶應義塾大学中野泰志研究室が研究開発、提供している「PDF版拡大図書」閲覧アプリです。
UDブラウザ自体は無料アプリでアップルスクールマネージャーから購入できますが、教科書を利用するのに申請が必要です。
UDブラウザにはサンプル教科書が入っていますので、操作を確認できますよ^ ^
機能としては
・PDF拡大モード、読み上げ機能のあるリフローモード
・マークアップで手書きメモ
・しおり
・ページジャンプ等
※リフローモードとは、PDFデータの文字だけ表示したページ
先生の作成したWordや PDF教材を読み込んで使えます！
WordやPDFの教材を読み込める！
さらに、先生の作成したWordや PDF教材を読み込んで使えますよ。^ ^
読み込んだ教科書や教材は、文字を長押しすると、「読み上げ」「コピー」「辞書」のメニューが出てきて学習をサポートしてくれます。
具体的に生徒用iPadで先生の教材を読み込むには、教員用iPadに教材をGoogleドライブやOENメール等で移したら、教員iPadからAirDropなどで生徒用iPadへ教材を転送します。
生徒用iPadからWordやPDFの教材データを開いて、共有ボタンを押してUDブラウザを選択すると、UDブラウザの書棚に登録されます。
令和５（2023）年度「PDF版拡大図書」の新規申請について
“ 慶應義塾大学中野泰志研究室では、長年、文部科学省初等中等教育局の委託を受け、視覚に障害のある児童生徒のための教科用特定図書（拡大教科書等）に関する実践的研究を実施しています。2013年度からは、紙の検定教科書と同じレイアウトを保持しつつ、文字サイズやフォント等を柔軟に変更できるデジタルの教科用特定図書として「PDF版拡大図書」の制作・配布を行ってきました。
本年度は、文部科学省初等中等教育局教科書課からの指示で申請フォーマット等が音声教材と統一されることになりました。そのため、2022年度までと必要な申請書類や手続き等が変更になっております。以下の説明をお読みいただいた上で、申請をお願いいたします。”
引用：令和５（2023）年度「PDF版拡大図書」の新規申請について
https://psylab.hc.keio.ac.jp/DLP/2023/index.html
利用可能な教科書をUDブラウザにダウンロード
現在、担当の先生が利用申請を出されて、登録完了までいきましたので、本日、ダウンロードサイトからユーザー名とパスワードを入力して、事前に申請していた教科書がUDブラウザのアプリ内に無事ダウンロードできました。m(__)m
担任の先生にUDブラウザの入ったiPadをお渡しすると、明日から早速使わせます^ ^と喜んでおられました。
今回のUDブラウザの導入サポートで感じたことは、拡大教科書の申請が難しく感じる先生が多いのではないかと感じました。担当の先生もICTに詳しい先生ではないので、慣れないメールのやり取りで申請作業を行い、認証コードの取得方法やダウンロード方法など、どうしたらいいか困り果てていました。
私もICT教育サポーターとして、困っている先生、生徒さんのお役に立ててとても嬉しいです^ ^
UDブラウザは試験モードなど、試験で使える仕様があり、まだまだたくさん機能がございますので詳しくは下記リンクから操作マニュアルをご覧くださいm(._.)m
実際の生徒さんの使用感など、また支援報告しますのでお楽しみください^ ^
以上、「教科書・教材閲覧アプリ「UDブラウザ」の導入サポートその１」でした^ ^
詳しい操作・機能
教科書・教材閲覧アプリ 「UDブラウザver.4.16.0」 操作マニュアル
▶︎https://psylab.hc.keio.ac.jp/app/UDB/manual/manual.pdf
UDブラウザ ダウンロード
▶︎https://apps.apple.com/jp/app/ud%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%82%B6/id986238350
ICT教育サポーター 矢幡 正人
